GO FOR KOGEI 2024
くらしと工芸、アートにおける哲学的なもの
  • 舘鼻則孝《ディセンディングペインティング“雲龍図”》2024年 アクリルエマルジョンペイント 個人蔵 展示風景「GO FOR KOGEI 2024」(桝田酒造店 満寿泉、2024年)Photo: Watanabe Osamu
  • サリーナー・サッタポン《バレン(シアガ)アイビロング:富山》2024年 足場、ビニール袋 作家蔵 展示風景「GO FOR KOGEI 2024」(富山港展望台、2024年)Photo: Ohako Studio
  • 松山智一《All is Well Blue》2024年 オクタルミナファブリック 作家蔵 展示風景「GO FOR KOGEI 2024」(富山港展望台、2024年)Photo: Ohako Studio
  • 岩村遠《Neo Jomon: Green Mask》2024年 陶、釉薬 作家蔵 展示風景「GO FOR KOGEI 2024」(ピアット スズキ チンクエ、2024年)Photo: Watanabe Osamu
  • 柿沼康二《ぶちぬく》2024年 墨、マスキングテープ、画用紙 作家蔵 展示風景「GO FOR KOGEI 2024」(桝田酒造店 沙石、2024年)Photo: Watanabe Osamu
  • 磯谷博史《花と蜂、透過する履歴》2018年 蜂蜜、集魚灯、ガラスのボトル 作家蔵 展示風景「GO FOR KOGEI 2024」(New An、2024年)Photo: Watanabe Osamu
  • 綿結《Tabula Rasa》2024年 綿、ステンレス 金沢美術工芸大学所蔵 展示風景「GO FOR KOGEI 2024」(セイマイジョ、2024年)Photo: Watanabe Osamu
  • 赤木明登×大谷桃子《入輪組》2024年 入輪、椀、皿 作家蔵 展示風景「GO FOR KOGEI 2024」(KAI、2024年)Photo: Watanabe Osamu
  • 竹俣勇壱×鬼木孝一郎《obi チェア》《obi サイドテーブル》2024年 ステンレス 作家蔵 展示風景「GO FOR KOGEI 2024」(tayo、2024年)Photo: Watanabe Osamu
  • 三浦史朗+宴KAIプロジェクト 展示風景「GO FOR KOGEI 2024」(KAI 離、2024年)Photo: Watanabe Osamu
GO FOR KOGEI 2024
GO FOR KOGEI 2024では、前年からの継続となる富山市の岩瀬エリアに、新たに石川県金沢市の東山エリアを加え、2つのエリアで、総勢37名が参加する展覧会を開催しました。両エリアともに伝統的な町並みが残り、工芸との深いつながりをもった暮らしが今なお受け継がれる地域です。町並みや風景を生かしたサイトスペシフィックな作品展示を継続しながらも、現代の暮らしにおける工芸やアートの意味を模索するためさまざまなイベントを開催しました。出展アーティストによるパフォーマンスや茶の歴史を再解釈する宴席、制作ワークショップなどを実施し、工芸のもつ実用性を拡張することで生まれる新たな「美」の探究を試みました。美術/工芸をはじめ、鑑賞性/実用性、作者/観客というこれまでの工芸が孕んできた二項対立を乗り越えようとする本事業の取り組みが、より先鋭化された年となりました。


[テーマ]くらしと工芸、アートにおける哲学的なもの
GO FOR KOGEI 2024では、アルチザン、クラフトマン、デザイナー、アーティストが集まり、素材、技法、用途、表現といった近代工芸の特徴に改めて着目して、今日の多様な工芸と隣接するアートを紹介します。会場は、昨年からの継続となる岩瀬エリア(富山市)に、新たに金沢市の東山を加えて、二つのエリアで開催します。美術館のようなニュートラルな場所とは異なり、伝統的な町並みが残る両エリアでは、昔ながらの暮らしが営まれています。そこに今日的な工芸、アートを差し込むことで、普段とは異なるまちの姿を見せることができるでしょう。
岩瀬エリアでは、町並みや風景を生かしたサイトスペシフィックな作品を展示し、地元の日本酒や食などを楽しめる場所と共に、ゆったりした旅の気分を味わうことができます。また、東山エリアでは、作品展示のほか2021年に実施した「工芸× デザイン 13人のディレクターが描く工芸のある暮らしの姿」をもとに発展させた、「もの」と「こと」が織りなすイベントを開催し、「工芸、アートにおける哲学的なもの」と言える深みを提示していきます。 これらの体験を通して、現代の生活における工芸とアートの新たな意味と価値をつかみ取ることができるでしょう。暮らしの中の、光、雨、匂い、音など、雑多な時間の中に存在する工芸は、単なる装飾物を超えてまちに溶け込み、社会と関わりを持つ事物として現れて、新たな価値と意味を加えていきます。
Artists
赤木明登×大谷桃子、石渡結、磯谷博史、伊能一三、岩崎努、岩村遠、柿沼康二、川合優×塚本美樹、サリーナー・サッタポン、澤田健勝、釋永岳、五月女晴佳、竹俣勇壱×鬼木孝一郎、舘鼻則孝、外山和洋、松山智一、三浦史朗+宴KAIプロジェクト 、八木隆裕、安田泰三
Overview
  • 会期 2024年9月14日(土)–10月20日(日)[37日間]
  • 会場 富山県富山市(岩瀬エリア)、石川県金沢市(東山エリア)
  • 主催 認定NPO法人趣都金澤、独立行政法人日本芸術文化振興会、文化庁
  • 共催 富山県、富山市
  • 後援 石川県、金沢市、JR西日本
  • 委託 令和6年度日本博2.0事業(委託型)
Team
  • 総合監修・キュレーター 秋元雄史(東京藝術大学名誉教授)
  • プロデューサー 浦 淳(認定NPO法人趣都金澤理事長)
  • 共同キュレーター 高山健太郎(株式会社artness)
  • 会場設計 周防貴之(株式会社SUO 一級建築士事務所)
  • アートコーディネーター 金谷亜祐美(認定NPO法人金沢アートグミ)
  • プロジェクトディレクター 薄井 寛(株式会社ノエチカ)
  • クリエイティブディレクター 上田元治(カルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社)
  • デザイン 中村遼一(カルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社)
  • 編集 髙井康充(株式会社ノエチカ)、坂本 綾、永野 香(有限会社アリカ)
  • 広報 星野優花(株式会社ノエチカ)、柳田和佳奈
  • 撮影 渡邉 修、OHAKO STUDIO
  • 動画 大谷内真郷
  • 翻訳 ザッカリー・カプラン、レベッカ ・ハーモン
  • 企画運営 株式会社ノエチカ