2024.9.14sat - 10.20 sun

TOYAMAKANAZAWA

アーティスト

石渡結

  • 展示

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《Tabula Rasa》2024年 綿、土で染色、ステンレス 金沢美術工芸大学所蔵[出展作品]

《表相》2023年 綿、土で染色 作家蔵[参考作品]

《まわり道 順路2》2023年 綿 作家蔵 展示風景「織りのしごと」(BONITA・石川、2023年) Photo: Tanaka Tomoyuki[参考作品]

石渡は、すべての布が織の構造からできていることに着目し、織物の技法を用いた布作品を手がけている。糸を撚り合わせ、土で糸を染めるところから制作をはじまる。0.5ミリメートルから1センチメートルの太さや質感の異なる糸を使用し、布の構造が現れるように織り続ける。文明が生まれる前の原初の美しさを、作品を通して追求していると石渡は言う。出展作品の《Tabula Rasa》はラテン語で「空白の板」を意味し、心や意識が芽生える前の、何も書き込まれていない状態を表す。身体スケールを超えた巨大な織物の塊には、未知の物体と対峙しているような、不思議な生命感が宿っている。

展示

岩瀬エリア

I-9|セイマイジョ

プロフィール

Photo: Haraguchi Ran

石渡結

Ishiwata Yui

2000年静岡県生まれ。2024年に金沢美術工芸大学美術工芸学部工芸科を卒業。現在は同大学修士課程1年に在籍。主な展覧会に「KUMA experiment 2023-24  vol.6『日々の触覚』」(クマ財団ギャラリー、2024年)、「もののあわれは秋こそまされ」(金沢市立中村記念美術館 茶室 耕雲庵、2023年)などがある。主な受賞歴は、「第67回金沢美術工芸大学美術工芸学部卒業・修了制作展」学長賞(2024年)。金沢美術工芸大学に作品が収蔵されている。